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Less is more

戦後、急激に流入したアメリカ式の消費文化。 「新しいほどよい」という価値観のもと、古く伝統のあるものが軽視される時代は長く続きました。 少しでも古くなったものはどんどん捨て、廉価な使い捨てのものが便利と重宝されています。

しかし、近年のエコブームに伴い、日本の「もったいない文化」が世界的に見直されるなど、消費一辺倒のサイクルには陰りが見えてきています。

リサイクル・エコ社会だった日本

日本の風呂敷は最近海外でも注目されています。 「ものを包む」という本来の目的に留まらず、さまざまな用途に応用可能なフレキシブルさがエコ推進の世の中にピッタリなのです。

スカーフや包帯代わりに使うこともでき、小さくたためば携帯にも便利。 ただの大きな布なのに、酒瓶など複雑な形のものも運びやすいように包むことができる風呂敷は、昔の日本がリサイクル社会だった証明とも言えるでしょう。

布が貴重品だったこともありますが、江戸時代の人は反物を徹底的に使い倒していました。 まず衣類そのものを豊富に持っているわけでもなかったので、大切に手入れをして着るのはもちろん、その端切れもはぎ合わせて小物を作ったり布団のガワにしたりとムダなく使うのが当たり前だったのです。

そして、着るのが困難になるほど痛んできたら掃除に使ったり、赤ちゃんのおしめに転用しました。 さらにボロボロになったら最後は焼却しますが、その灰も肥料にしたり体を洗ったり金物を磨くのに使ったりと、ここまでやってもらえれば布も本望であろう、と感嘆するほどです。

「少ないほど豊かである」

ル・コルビュジエ、フランク・ロイド・ライトと並んで現代建築の三大巨匠に挙げられるミース・ファン・デル・ローエは、「Less is more」という言葉を遺したことでも知られています。 「少ないほど豊かである」という意味ですが、物に溢れた現代に改めて聞くと、所持しているものの多さと豊かさはイコールではない、という警告とも受け取れますね。

実際、「家が片付かない」と悩む人は多く、主婦向け雑誌では毎号のように収納や片付けに関する特集が組まれています。 それだけ根本的な問題、すなわち「多すぎるものを減らす」ということについてはなかなか着手できないのでしょう。

本当に大切なものだけに囲まれた生活を

小さい頃のことを思い出してみてください。 それがあれば他のものはいらない、と言うほど大切にしていたぬいぐるみやおもちゃはありませんでしたか? もし心当たりがあれば、自分の身の回りのものにも同じ気持ちを持つようにしてください。

家具や調理道具一つでも、自分がとことんこだわって選びぬいたものなら毎年買い替えたり次々に買い足したりする必要はないはずです。 「お気に入り」に囲まれることは究極の贅沢であり、また節約でもあるのです。